
循環器内科
循環器内科
①80代女性
動悸、息切れ、横になると苦しくて眠れない症状がありました。
顔面や足がむくんでおり、レントゲンなどの検査で心不全の診断となりました。
利尿剤などの投与にて症状はすっかり良くなっています。
②30代女性
坂道を上ると、冷や汗がでるほど胸が痛苦しくなるという症状がありました。
狭心症の症状に矛盾せず、準緊急で心臓カテーテル手術をお願いしました。
血管が詰まりかかっている状態でしたが、無事に治療でき症状もなくなりました。
③60代男性
ひどい動悸症状と息切れという症状で来院されました。
心電図で心拍数が150回前後の心房細動を認め不整脈による症状と診断しました。
薬を導入した後に、カテーテルアブレーションを行い、正常な脈となりました。
そのほか様々な胸部症状を主訴に来院される方がいます。
適切な治療介入で直接的な寿命の延長が得られるため、ご相談ください。
狭心症とは、心臓の筋肉(心筋)に供給される酸素が不足するために胸部に一時的な痛みや圧迫感が起きる病気です。
狭心症は通常、心臓にかかる負担(および酸素の必要量)が増大して、心臓が必要とする十分な量の血流が冠動脈から供給されなくなることで発生します。動脈に狭窄が起こると、冠動脈の血流が制限される場合があります。狭窄は通常、動脈内に脂肪分が沈着すること(動脈硬化)によって発生しますが、冠動脈のけいれんによって発生する場合もあります。組織に供給される血流が不十分になった状態を虚血と呼びます。
動脈硬化による狭心症が最初に発生するのは、運動をしたり精神的に緊張したりすることで、心臓が普段より激しく働き、通常より多くの酸素が必要になった状況であるのが通常です。冠動脈のかなりの部分が狭くなると、心臓の酸素需要量が最も少なくなる安静時にも狭心症が起こるようになります。
重症の貧血によっても狭心症の可能性が高まります。貧血では、赤血球(酸素を運ぶ分子であるヘモグロビンを含む細胞)の数や赤血球中のヘモグロビンの量が異常に低下します。その結果として、心筋に供給される酸素の量が減少します。
心筋梗塞とは冠動脈がつまってしまうことで、心臓(心筋)が酸素不足になり壊死する病気です。心筋を取り巻いている冠動脈は心臓に血液と酸素を送っています。これが動脈硬化で硬くなりコレステロールなどが沈着すると血液の通り道が塞がれ、心筋に血液を送ることができません。そのため心筋は酸素不足となり、心筋細胞が壊死を起こしてしまいます。これが心筋梗塞です。
原因の多くは動脈硬化です。冠動脈の壁にコレステロールなどが沈着すると、こぶのように盛り上がった粥腫(じゅくしゅ)ができます。薄い膜で覆われている粥腫はれやすく、傷つくとその回りに血栓ができ、傷口を塞ぎ血流を悪くします。さらに血栓が大きくなると冠動脈を塞いでしまい血液を堰き止めてしまいます。そのため酸素不足となった心筋細胞が壊死を起こします。狭心症から心筋梗塞に移行することがあります。心筋梗塞の発作を起こす1~2週間前に前駆症状として狭心症の発作を起こす方もいます。
心臓にある逆流防止弁に障害が起き、本来の役割を果たせなくなった状態を「心臓弁膜症」といいます。心臓弁膜症には大まかに2つのタイプがあります。「狭窄」は弁の開きが悪くなって血液の流れが妨げられる状態です。「閉鎖不全」は弁の閉じ方が不完全なために、血流が逆流してしまう状態です。いずれの場合においても心臓に負担がかかり、心不全の原因となります。
心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命に影響を及ぼす病気とされております。心臓が悪いと、その代償機能が働き軽症では症状に乏しいものの、原因に対する介入を行わないと徐々に進行し症状を伴うこととなります。上記の状態が慢性心不全という状態で、代償機能が破綻し突然苦しくなってしまうことを急性心不全といいます。いずれの場合においても、適切な管理を行う必要があり、それにより進行を抑制する必要があります。
心不全に関しては、早期に治療介入し急性増悪を防ぐことが生命予後の改善につながるといわれております。気になる症状があればぜひご相談ください。
不整脈とは、一連の心拍が不規則、速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓内で電気刺激が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことをいいます。症状としては、頻脈の場合には動悸症状、徐脈の場合にはひどいめまい、失神症状が出現します。
診療カレンダー